時間通りの発表になるようにスライドを作る方法


先日の研究会で,医師ではない部門
(救命救急士,看護師)の発表を聞いて,
思ったこと.

自分は,場数を踏んでいるので,
5分なら5分.
6分なら6分.
7分なら7分.
10分なら10分で,大体できる.
予行演習なしで,一発勝負でできる.

それは,行きの新幹線の中,車の中で,
この時間なら,この部分を強調して,
違うその部分は,あっさりと述べてなど,
出来たスライドでの,発表の強調度合いに
焦点を合わせているから.

もちろん,時間に合わせて最初から,
スライドを作っている.

大抵が,あれもこれも付け加えたくなる.

しかし,言いたいことは,3点以内に絞る.
結論は3個までと決めている.

もう少しまとめると

1)5分なら5分.7分なら7分で
  自分の伝えたいことは,何かをよく考えること.

  重要でも何でも無いことを伝えるために,
  人間は,わざわざスライドを作ったりはしない.
 

  最も伝えたいこと.
  こうすれば良いことが起きるのではないかと
  頭の中で考えることが大事.

  これがないとスライド作りははじまらない.
  言いたいこと,伝えたいことは「これ」
  と決まれば,多くの事実から,それに向けて
  必要な情報.今回は捨てるべき情報などが
  見えてくる.

2)スライドは,要点を列挙.
  文章は不要.
  
  今回も,スライド上に,文章を書いてきていた発表者が多かった.

  「地域住民から信頼されている」などを文章で書くスライドは
   存在しない.
 
  「地域住民からの信頼」と書いて,
   その内容を,述べれば良い.

3)あまり,大きな結論を述べない.

 30分の講演なら,大所,高所からの鳥瞰図のような
 大きな流れを述べて,
 その中で,現場はこうしている.
 というスライドが必要.

 しかし,6分以内の発表なら,

 現場の実践,実際の事実のみを述べないと,
 時間が無くなる.

 「日本の経済力が落ちてきて,高齢化が進み,医療従事者も疲弊して」
 などは,いわば「常識」なので,
 口にするのは,時間の無駄遣い.

 現場で行ったこと,今後の方針.
 など「具体的な行為とその結果からの展望」を述べてもらわないと.

4)考察は二系統のみ.

 自分の現況での困っている部分の考察
 今後の,可能な解決方法の提示
 などでああろう.

 症例報告なら,症例自体の考察,
 その疾患の文献的な考察の2系統である.

 何か「現場に出てこのような事をした.」
 と言うことに関しては,
 その結果からの考察と,
 「その行為は今後,どう活かされるか」という一般化であろう.
  
 個々の事案,案件の実際の当事者の考察と,
 そのような行事は,全国ではどうされているか?
 など文献的,網羅的な考察であろう.

どうも,発表のスタイルが出来ていないレベルの人達が
混じっていた.
それは,ルールに則っていないスポーツみたいなもの.
試合が成立しない.

その人達の熱意と情熱は十分に伝わってきたが,
プレゼン技術の習得も,仕事,業務の一部なので,
さらに修練してほしいと思いながら,聞いた.

自分も苦労した.苦労する部分は皆同じ.

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