先日,くも膜下出血の脳動脈瘤の手術があった.
自分は助手だったので,オペレーターのすることを手伝っていた.
確実にシルビウス裂の下端をあけて,前頭葉と側頭葉をわけていた.
MCAを露出させて内頚動脈を露出させて,次はA1にtemporary clipをかけて,
まぁ,確実な手術であった.
今まで,自分は臨床で遠回りをしていたので,手術を,つめて訓練したことがない.
くも膜下出血の時に,視神経と前頭葉の間に血液が入りへばりついているが,
それらを確実の除去してはがしていくなど,基本的な操作の繰り返しで問題なく
オペレーターはクリッピングをして,終了した.
横でみていて,勉強になる部分が多かった.
医師不足は,自分にとって,ある部分で,予想外に幸いした部分がある.
それは,若手医師が次から次へと来ないことである.
そうなると,自分がいつまでたっても若手医師扱いになる.
しかし,年齢は高いので,手術の時は執刀医扱いになる.
しかも「やりたがりの次の世代の医師は入ってきていない.
入ってきても,3年に一人ぐらいである.」
そういう意味で,手術をもう一度,勉強しなおして,
「ここまでやった」というところまで行きたい.
もちろん,神の手,匠の手はそればかりやって,上達した人たちであり,
それは本当に素晴らしい.
しかし,自分はその間,救急部門でもそれなりに働いた.
自分も手術ばかりして,全く上達しなかったのならそれはそれ.
後ろめたい気持ちは全くない.
自分は後4年間は,手術のことばかりして,卒業しよう.
まあ,すごろくでいえば,上がりのいくつか手前である.