自分の予想を1年11ヶ月前倒しの問題

日本に300以上ある「地域支援病院」

もともとは地域の医師会病院など,機材の共同利用などで
半分,おおやけだが資金繰りがきつい病院への補助が目的だったはず.
それに日赤,労災など有名病院が参入してきたのが歴史.

そのなかで,当直が「60才まで」という
文字通りのオンリーワンホスピタルがある.

そういう病院の年齢構成を調べて,
当直体制がどうなるかを自分は検討した.

自分の仮説の立て方は,
「今年59才が2名いるので,来年は当直可能な
医師が2名減る.そうなると月に○○回分,
当直が減るのでどうするか?」

という計算をしていた.
それが「一番若い医師が休職となると」

根底からひっくり返る.

年齢が上から抜けるなら,順番なので計算は可能.
しかし下の端から抜けるとなると,
たちまち,全員が困る.

どうやって,カバーするのか??
まあ普通に考えられるのが,
1)大学病院医局に,当直をさらに頼む.
2)ネットで,医師を募集.
  なかなか,こちらの都合の良い医師は来ない.
  それは,お互い様

3)当直業務を減らす.
  夜中は,もうウォークインは診ない.
  救急車だけは診る.
  必然的に残された医師の当直回数が増えるので,
  そうなるしか無い.
  そうなると,ずっと診ていた患者も診なくなるので,
  評判は下がる.

「若い医師を集める努力を惜しんだ.
 ノウハウを蓄積しなかった」つけが回ってきた.
自分は先月「このままの医師の年齢構成なら,
あと,2-3年で救急体制は破綻する」と予測したが,
それは,「上から順番に抜ける計算をしていたから」

「一番若い医師から抜ける」ことは想定していなかった.
ということで,たちまち年末,年始の当直が組めない状態に.

年金みたいに60才で当直免除で楽になるのではなく,
63才までとか,徐々に当直免除の年齢を上げていくのか????

日本全体が限界集落になりつつあるのに,
病院の医師だけが「夏の太陽の照りつける珊瑚礁の海」
みたいな若さと熱気あふれる状態が維持される
など考えない方が正しい.

 

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