病院の図書室に,一般の人,職員が次から次へと自分で
読んだ本を持ってきている.
それを,司書さんが,記録して,
病院の患者さん用のところにおいていく.
そこで,病院の医局の図書室にあるときに,
おもしろそうな本は,借りて読んでいる.
一冊目
「言いたいことは,1分で!
10倍伝わる話し方 渡辺 美紀 幻冬舎 1300円」
非常に力作である.
しかも,具体的である.
久しぶりに,良い本があった.
ところで,この本を持ってきた人は誰かを聞いて,
「あの彼が? ・・・・・」
まあ,人前で話をする.
あるいは,上司,部下に連絡するなど,
「仕事」として,話をしている訳では無い人には
そこまでの技術は不要であろう.
二冊目
「5つの時間にわけてサクサク仕事を片づける
菊原智明 フォレスト出版 1300円」
まだ,若い.これからの人向け.
話題は,個人の仕事のレベルから,全体への影響など.
普通の会社で,普通の仕事の仕方の人が,していることの無駄な点を
指摘している.
会議の時,あるいは顧客と決めるときなど,その場で決めて,
コンピュータ-に打ち込んでいくなど.
多くの本を読んでいて,
「イチローはこうして集中力を上げて,自分にスウィッチを入れている」
などと,書いてある本があるが,
「イチローのレベルまで行く人は,読者の中に一人もいない」
という,統計的な歴史的な真実,事実がわかっていない.
自分の書く本に,世界のトップの人の例を挙げたりする時点で,
その本は現実的でなくなる.
現場で獲得して,それを数こなして,
そのノウハウを,人に,世に問うという
ことが出来ないレベルの人の本を読むと,
「よく本をだしたな,この人は」ということになる.
それでも,役にたつ部分は,一つ,二つあるので,
実行してみよう.
自分が中学2年生の時に,
「王者になるには,王者を倒せ」と言うと
父親が,突然言ったので驚いたことがある.
毎朝,出社もぎりぎり,出世も遅い.
仕事もできない雰囲気が,誰が見てもある.
毎日,夕食後はパチンコに行っていた.
それでも,やって行けたのは右肩上がりの日本経済が
あったからで,本人は努力の「ド」の字もしていなかった.
その程度の人が,突然,本に書いてあるような一文を叫ぶと
「こっけいを通り越して,哀れ」な感じになる.
今は,はっきり,そのようにわかるが,
中学二年生の自分も,「身の丈に合わない,大げさな表現」
をする人は,
「本当はダメな人」であると直感で感じていたことを
思い出した.