救急医療と災害医療の基本的な違い


週末の土曜日にあった地方会で,基本的だが,
自分としては,お勉強になったこと.

「救急医療は,資源は全てそろっている状態で,
その人を救命するために全力を尽くす.
予防できた死亡を減らす」が基本.

災害医療は,資源,基本的には,電気,ガス,水道などの
基本的インフラとか,病院でも人工呼吸器の数とかが
足らなくなる状況で「救えるヒトを最大数救う」
が基本.
まあ,被災地の病院自体が被災して,機能しないことも
当然ある.
消防署が損壊し,
救急車自体が津波で流されて稼動しなかったことなど,
記憶に残っている.

さらに病院と一般企業,工場,会社とは,
全く災害直後には違う状況となる.

工場などが被害を受けたら,生産はとまる.
従業員も怪我などを負うと,生産効率は
どの会社も大いに低下する.
それは災害の必然である.
そのようにならないなら,「災害」とは呼ばない.

その災害直後に,病院に対しては,
機能は通常の50%以上の働きを期待される.

要は,他が停電,断水になった時に,
通常業務のフル稼動状態以上の状態を期待されている.

災害時の基幹病院は,
自分のところの建物が壊れたときには,
どこで,医療を継続するのかまで考えておかないと
いけない.3日で停電は修復するのか.

まずは,急患が来て,次は被災地の病院入院中の患者が
運ばれてなど「新患」だけでなく
治療中の患者も「搬送」されてくることまでは,
実感として,考えたことがなかった.

「救急医療」と「災害医療」の違いが腑に落ちて理解ができた.

寝不足ではあったが,
得られる物もあった.

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