空いた時間に,何とかかんとか
キャスティングの練習を細々と続けている.
途中で,気が付いた.
なぜ,ラインが前に飛ぶのか.
それは,ラインと一緒に動いているロッドが
急に止まるから.
ロッドを前の端で止める時に,
徐々に減速してゆっくり止まると
ラインも徐々に減速して,前に飛び出して
行かない.
超初心者の人がゆっくり前後に
振り子のように降っているのをみることがあるが,まったくスムーズな減速と加速で,
ロッドが止まっても,ラインは前には
まったく飛んでい行かない.
車に乗っていて,速度を上げていき,
そこで,急ブレーキを踏めば,乗っている人は
身体が前に投げ出される.
あるいは,車が壁に激突すれば,
運転手は,前に吹っ飛ぶ.
以前は,それでフロントガラスに頭を
ぶつけた患者も多く運ばれてきた.
シートベルトが義務になってから,そのような
人はいなくなった.
要は,フライラインが前に飛ぶということは,
速度を上げて,要は前向きに加速して
手が前端に行った途端に急ブレーキをかける.
あるいは,一気に止める.
そうすると,後ろからついて行っていた
ラインには,まだ前方への加速度があるので,
前に吹っ飛んでいくということになる.
それに気が付いて,前端に行くときに
意図的に急に止めると,ラインの出ていく距離が伸びることがわかった.
これは,多くのラケットなどを使う球技で
球を飛ばすのとは,まったく逆である.
テニス,野球,ゴルフなどすべて,
球にラケットがあたるときに最高速度でないと
いけない.そしてそこで止めるのではなく
フォロースルーで急激に減速,要はマイナスの
加速度をつけて,止める.
腕が前端に行くまでに徐々に減速する理屈.
前端にラケットが行ったときに球にあたっても
まったく球は飛ばない理屈.
「球にラケットなどを当てて飛ばすには」
球が飛びだす瞬間にラケット(道具)は
前向きの最大加速度から
最大の速度に到達していないと
いけない.
後ろからぶつけて前に飛ばすということは
そういうこと.
「フライラインが飛び出すとき」は,
飛び出す瞬間には,最大速度から,
ロッドには最大のマイナスの加速度,
急激なストップがかからないといけない.
前に引っ張っていって,後ろの物を飛ばすと
いういことは,そういうこと.
壁に最高速度で激突するように止めるのが,
もっとも飛ぶことになる.
そのつもりで,練習すると意外に飛ぶ.
一回,驚くほど飛んで,フライ
(フックの曲りの部分をカットしてある
ピンクのゾンカー)が一体どこまで
飛んだのかわからないぐらい飛んだ.
実際は,キャストの瞬間に後ろに引っ掛かって,
その力も加わり,遠投できたような.
そこで,その日の練習は終了.