古いピッチはいずれ調子が悪くなる.
もう,5年以上使っている気がする.
それは,以前から壊れかけていた.
他の病院から,「患者を送ります.・・・(聞こえない)・・・がないですけど
CTでは小脳出血です.」
院内を歩きながら,
「(何かがないようだが,まぁ,いいか),
どうぞ,来てもらってください.」
救急の担当ナースにも,「何かが無いらしいが,小脳出血がくるらしい」
と連絡.
要は,ピッチが途切れて聞こえなかったけど,その患者さんの家が病院の近くらしく,
どんなことがあっても,受け入れるつもりだったので,答えた.
救急搬送されてきた.
気管挿管されて,バッグをもんでいる.
「ないのは,呼吸ですか」
「そうですが・・・」
「わかりました」
この前の手術の最中,切除した腫瘍組織の術中迅速病理結果が分かってきた.
手術の途中なので,耳元にピッチをあててもらった.
「転移性ではありません.gradeは2のようです.」
自分「わかりました.最初にとったので,比較的良性の部分ですね,
腫瘍の中心を採ったほうが良ければ,すぐに・・・・・」
「・・・・・・・・あれ???」
ピッチが切れている.
だめ. これではダメ.
自分が困るのではなく,患者が迷惑する.
その日のうちに新しい代替の機器にかえてもらった.
良く聞くと,他の医師のものも,代替にかえて修理を待っている状態が多いが,
大半が,結局その新しいものに変わり,古い故障しがちなピッチは戻ってこないらしい.
まぁ,新しい自分のも非常に調子が良いので,おそらくこれになるだろうと,
テプラで,自分の番号を打って,貼り付けた.