多くの人の誤解している時間管理術

自分自身が,多くの時間管理の本を読んだが,非常に疑問に思うことがあった.

「予定を組んで,優先順位を決めて,それでも,無理なら早朝から職場に行って
少しでも仕事して」などは,ほぼ普通の評価をもらう社会人ならやっている.

問題は,それでも無理なぐらい仕事が来たらあなたはどうしますか?という話.

簡単にいえば,津波は最初の一回でよいです.
後は,「Noという勇気を持とう」などと書いてある時間管理術の本では
管理が不可能であるということ.

自分が救急車を断ることができない部署で働いていたので,
通常の文化系の人が書いた時間管理術は,「相手も,こちらの事情を察してくれる」という
人間関係の上に成り立った仕事での時間管理術というところ.

そういう意味では,医師は「状態急変」というのは,こちらの都合は無視した話なので,
管理ができない.

要は「コントロールすることが無理なものは無理」とわかっていないと
落ち込む度合いが強くなりすぎるということ.

その点,大阪で「世の中,下には下がある」と何回も病院の職員から
教えてもらったのは,役にたった.

へとへとに疲れて,もうダメと思ってから,
さらに,第3,第4のコントロール不能の状態が来ることは
しばしばあるとわかった.

救命救急センターでの生活は「地獄にも1丁目,3丁目,さらに5丁目」まで
あるとわかった.

それでも,精神的にバランスを失わなかったのは,
「ダメなものは,ダメ」という事実を多く知っていたからであろう.
あるいは,精神的にすでに破綻をきたしており,後は野となれ山桜の
野山の状態だったのかも...

「時間管理ができる状態は,幸せな状態である.」

ということまで,
思い至ッた人は,自分以外は知らないような気がする.

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