厚労省の政策では,
急性期病棟を減らす.
どういうことか,
全部の病院の全部のベッドを一定の比率で
減らす訳では無い.
要は,「65才以下の人口は減っている」
治療して,社会復帰できる重病人,重症外傷の患者数は,
間違いなく減少していることが基本の基本.
治療しても,寝たきりまでは改善?させても,
早晩,また増悪してくる高齢者が多い.
在宅で家族が面倒みたら,増悪するまでの期間が短くなるのは,
当たり前.これははっきりとはデータは示されていないが,
「自宅で家族,すなわち医療のしろうとがケアする」
のと,
「療養型とはいえ,とにもかくにも病院で資格保持者がケアする」
のは,どちらが長期間存命するか,普通に平均をとれば,
わかりそうなもの.
ポイントは,「だからといって社会復帰するわけではない」事実.
ということで,ほんとに治療して社会復帰してもらう患者は
減少して,切り抜けても切り抜けても,また増悪してくる
高齢者がたくさんいるという事実から,
「包括型ケア病棟」という概念が生まれた.
7:1看護で,医師もリハビリ療法士も頑張っても,
ゴールが低め設定の高齢者には,費用をかければ,かけるだけ
国としては出費がかさむ.
収益は,入院一人あたり,急性期病棟なら一日6-7万円,
包括型なら2万ー25000円程度.1/3程度に下がる.
そこで,多くの病院が計算する.
1)全部急性期病院にして,満床運営なら収益はあがる.
しかし,増築して「そのような患者群がふえるだろうか?」
日本全体で減っているのに,自分のところにだけ
若くて治療して社会復帰する患者群が来るとは考えにくい.
2)増築して急性期病棟にすれば人件費もかかる.
それで,患者が入らなければ,赤字を垂れ流す.
3)全体のいくつかは,「包括型」にして,
一人あたりは1/3しか売り上げにならないが,
3人入ればそれで,カバー出来る.
急性期病棟が30人分空いてしまうぐらいなら,
包括病棟にして,そこに20人でも患者さんが入れば,
ゼロが,急性期病棟に換算して6,7人分の収益になる.
しかも人件費は安くなる.
4)各県の「地域支援病院」と言われる病院でも半数近くが,
3割ぐらいの病棟は,「包括型病棟」にしている事実.
5)全部急性期病棟でやっていけるのは,大学病院,日赤,
あるいは,有名急性期病院ぐらいであろう.
6)療養型病棟は,「包括型」にしたら,格上げになって,
収益は逆に上がるという事実がある.
そんな,こんなで,自分がつとめている病院も,
急性期病棟として増築したが,
予測以上に新しい患者が入らなかった.
高齢者の多い県ほど,包括型が多いと思う.
次は,急性期病院に入れるような患者の取り合いであろう.
とうとう,救急車だけでなく,
「患者さん自体」の取り合いの時期が来た.
かつては,「マグロ」を皆が狙っていて,
それもたくさんいた
当時は,
大きなマグロなら100万単位の売り上げになっていた.
それが今では,
なんとかハマチ,鯛の養殖で切り抜けよう.
それがだめなら,サンマ,イワシ,アジなどを捕りながら,
なんとか,毎日を食いつなごうという漁師たちと同じ感じ.
さらに,昔は「クジラ一匹とれば,良い選手もすぐ雇える」
と言った,大洋ホエールズという野球球団もあった由.
「狩猟型」から「育てる漁業」に変わっていっている.
病院の経営の助けになる超大物の病気などは存在していない.
かつての「たらいまわし」の時代が懐かしい印象.
タイトルは,you tubeなどで,
【○○】△△を踊ってみた【□□ver.】
などのタイトルが多いので,まねしてみた.