多くの病院に,当直免除の年齢を聞いてみた.

地域支援病院程度なら,
昼間は少しは医師数に余裕がある.

問題は夜である.

要は,当直,時間外,土日祝日の話.
○山県の11個の地域支援病院には,ほぼすべて
自分の同級生,先輩,後輩たちが働いている.
彼らに電話で聞いてみた.

当直免除の年齢は,だいたいどこも
「50歳」となっているような.

○山○療センターでは,「暗黙の了解で50歳で当直をやめる」
○山○十字病院では「50歳以上になれば,希望すれば免除」
          と文書化されたものがあるとのこと.
○山○う○い病院では,文書では「50歳」となっている.
 しかし,現場が厳しく53,4歳までは当直をしている.
○原病院,心臓で有名な病院,では
「当直の最高年齢が内科系は今は43歳」とのこと.
○山市民病院では,
「外科系で縫合の時のみ起こされるのは55歳,
 内科系は50歳ぐらい」とのこと.

ほかにも全部聞いたが,50歳が基準線である.

自分の知っている○亀○災病院は
45歳以上で当直免除であった.

まあもっと有名な○敷○央病院は
年間8500台の救急者をとっていて,
医師数460名を誇っている.
そこも一応,50歳が基準であった.

それでも勘違いしたらいけないのは,
研修病院は本当直の医師のほかに
「研修医当直」がいること.
後期研修医の数などが,
本当直の高齢?医師の負担を相当下げている.

当直は60歳までと文書化された病院は,
一カ所だけであった.

「救急は,気持ちの若さでは無く絶対的な身体の若さ」
が必要.

サミュエル ウルマンの詩とは,真逆の世界である.

自分の働いている病院が,
現有戦力で後期研修医も初期研修医もいないまま,
救急で他の病院と競争できるのは,後,2,3年であろう.

自分は一応,救急委員会の委員長なので,
どうやって,残存戦力を長持ちさせつつ,
あたかも負けていないように対外的に見せるかが
仕事である.

世の中が,50歳で当直免除の時代に,
「60歳まで」と文書化している
病院は大変であろう.

厚労省は「医師は75歳まで現役で働くように」と
どこかで発表したらしいが,
「救急の現場で,夜中も」とは
さすがに言っていない.

まあ,自分の仕事が減るように持って行きたいが,
どうなることか???

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