地域支援病院という定義がある.
4個の条件がある.
そのうちの3個は,以下の通り
1)紹介率,逆紹介率
2)大型機器の共有利用率,紹介利用率
3)地域への教育講演などを毎月一回行う.
それらは,意外とやろうと思えばできること.
紹介状がないと診ない.
あるいは,とにかく待ち時間が長いので,
近くへ逆紹介など
さらに,講演会などは毎月1回.
最初の内は,医師が1時間分しゃべりまくっていたが,
2年も経てばどこの病院もネタ切れ.
そうなると,検査技師,放射線技師,ナース,
訪問看護,リハビリ療法士などが1時間を
幾つかに分けてとかり出されるが,
とにかく,切り抜けることは可能.
問題は,最後の条件
4)救急医療を提供していること.
それだけなら多くの病院は,認可される.
ということで,全国に多くの地域支援病院が生まれた.
○山県にも11個ある.
そうなると,それへの補助金がかさみ,
減らす方向になる.
それで,救急車を
「医療圏の救急車の5%以上をとるように」.
と条件を変えつつある.
これは「資格」というよりは「競争」の導入.
7:1看護を維持するために,
一つの病棟を閉鎖するのとは
違って,他の病院との競争.
11個の病院のうち,4個の病院は落ちる計算.
専門性があれば,県知事の裁量で維持できるらしい.
立て直し中の704床で開院予定の大きな病院もあるし,
どうなるか.
3000万円以上の補助金が一旦下りれば,
それを「予算」にいれて,
器械の購入,改築工事の計画をたてるもの.
人間,一度手に入れた物が取りあげられるとは
思いたくない.
来年度の基準になるが,どうなるか興味深い.
ということで,本題はいまから.
自分のところも,あと年間300台は
救急車を増やさないとだめ.
いまでもヘロヘロなのに,
どうやって増やせば良いのか・・・
その条件でも,
地域支援病院からどこの病院も落ちなければ,
さらに厳しい条件を付けてくると思う.
予測されるもの
1)後方支援病院の条件もさらに厳しく追加されたり,
2)在院日数がきびしくなったり,
3)看護度の点数をさらにあげる.
など,いくらでも,厳しく出来る.
要は,余分な競争をやめさせて医療費全体を
引き下げたいのに,
どこの病院もがんばるもんだから,
厚労省もこまってしまっているのが現状.
7対1看護の時も大きく予想が狂った.
おそらく今の病院の経営者には,
「治す」「急性期」の病院こそが,
本当の病院で,医療そのものを提供している.
ケアしてよりそってなにかあれば急性期に
丸投げする,今の療養型病院などに対して,
「負け組」の偏見を持っている人が,
いまだに多いからであろう.
日本が絶好調の時を過ごした世代の医師達が
今の経営者レベル.
負けたくはなかろうとは思う.
金メダルでなければ銀でも4回戦敗退でも,
予選落ちでも,
一般のその他大勢の人に記憶に残ることは全くない.