壊滅型時間管理術?? 2007年前病院での記録 

2007年 前病院での記録です.

 

時間は管理できない.

 

自分の疲れをみながら,
脳をだましだまし,
大量の仕事を一日でこなすのが大事である.

管理しようにも急患が来たら終わりである.

それなら,急患がこない科,
病院に変われば済む事である.
それは、医療が崩壊した地域で医師も去り、
病院も閉鎖するかとう地域から、
出て行けば話が解決するという提案と同じである。

多くの本には,時間管理術というよりは,
「こうすれば,面倒なdutyをこなせるようになる」と
いうことばかりが書いてある.

気持ちの持ちようだけでは,もちろん無理である.
6時間も7時間も書類ばかり書くことが出来れば、
たまりにたまった仕事は済んでしまう.

もう少し極論すれば,
1)「仕事を減らす」につきる。
これに尽きる.外からの連絡,色々な依頼が,
直接自分に来ることが無いようにすれば,
目の前の仕事に専念できる.

睡眠時間を削ることは絶対しないこと.
その中で生きること.

時間管理術ではない,真実を言い当てているものは?

「時間攻略術」「タイムマスター」などとあるが、
あきらめることが管理術か?

時間,空間,出来事の脳の中でも
位置づけというかなんというか.
病院に出勤したら、
この前も「3日前からなにかおかしい」という患者の
相談で診察、
鎮静で腰椎穿刺、結局脳炎で神経内科がない当院では
無理なので転院してもらった。

その前に筋萎縮の患者の心臓手術に関しての相談。

これはすべて神経内科疾患であり、
脳外科の自分が診る疾患では本来ない。

神経内科がいないこと、それらの疾患を少しでも
診ることができる脳外科はあまりいないことから,
相談をうける.
その日は午後の3時間を取られた。
予定はパーである。

疲れてコーヒーを飲んで、
午後が今日もつぶれたことで落ち込みながら、
どうやって残っている仕事をしたらよいのか考えた。

そこから一日の予定通りの仕事をすれば、
睡眠時間が単純に3時間減る計算である。

そもそも、
その日は他の科からの対診などを受ける日ではない。
かりにそうでも自分が
そのつど相談を受けるのは筋違いであろう。

その前の週も、
病院から寝たきりの患者を
片道2時間の病院に転院。
救急車そっくりの病院車には、
医師あるいはナースが同乗しないと患者を
搬送できないシステムになっている。

昼の12時に出て夕方4時に帰院。
一日の仕事の大半を救急車の中ですごして終わり、
検査も書類も回診もまったくできず。

それまで医師が同乗しないといけない
重症のケースは自分の場合一度もない。

途中で喀痰吸引なども一度もない。
驚いたことに、
救急外来のナースは「それが規則だから当然」と思って
何の疑問も持っていない。
その4時間の間にほかの仕事がどっさり
たまっていっていることで
こちらが困りきっていることはまったく頭にない。

特に今の病院が開院して、
初めて雇われた若いナースは、それがどれほど
非効率なものか、
まったく頭に浮かんでいないのには驚いた。

時間が来たら準夜の人に任せて帰ればよいわけなので、
むしろ「4時間も救急車に乗っている間は,他の仕事もしなくてよいので
今日は楽だったのではないか」と本気で思っている。
医師をぼろぼろにする病院車システムも、どうも来年の4月には解消しそう。
病院車が1台しかない。一日5回は患者の搬送にでているので、
多くても3名のバイトのナースがおれば、まわせる。本当に重症なら医師が2名でも何名でも載って処置をしながらいけばよい。ようやくその話が出てきている。
来年の3月で開院して丸3年。
そもそも、外来で血圧を患者の待ち時間にナースに測ってもらうのに
1年半もかかった病院なので、そんなもんでしょう。
多くの事柄からわかるのは、病院が責任を逃れるために、医師に雑用をすべて押し付けることで問題を解決したい本音が露骨にみえること。
そのような病院では、時間管理術自体が破綻している。

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