患者による院内セクハラ事例集 その1

脳卒中になったおじさんというか,
入院してきてセクハラする患者さんは,
60代の人ばかりである.

ある種の共通点がある.

事例:
1)露出型
  個室入院の60代男性 脳出血
  若いナースが入っていくと,
  意味もなく,パジャマとパンツをおろす.
  60歳台,離婚してから長年一人.
  血圧を測るとき,触る.触りまくる.
 
  そのようにナースに言われて,麻痺も改善していたので,
  翌日退院してもらった.まあ,退院予定であったので,本人や,
  一緒に住んでなかった娘さんに,事実を告げることはしなかった.

2)触る,発言
  60代男性,脳梗塞,
  離婚して4日目ぐらいのころで,不眠で脳梗塞.
  触る,「白い液体をだしてほしい」と若いナースにしゃべる.
 
  その話を聞いた時は,軽症でもあったので,
  翌日,そのような行動,発言は困ると説明し,
    そのまま退院してもらった.
  「生き死にの時にはまた入院してもらったらよいですよ.」
   とフォローはしておいた.

自分としては,
セクハラとか関係なしに
入院の受け持ち患者が減ることが
最優先事項なので,
これ幸いと退院してもらっている.

それぞれに言い訳はあるけれども,
「退院してもらう」とはっきり宣言している.

セクハラという言葉は,
1987年あたりから出てきたのではないかと記憶
している.1992年にはすでに広く浸透していた.
アメリカに留学中に,
このような行為はセクハラですとリスト見せてもらった.
まあ,帰国してもなかなか対策としては進まなかった気がする.

自分にとって,セクハラの考えがわかったのは映画の
ディスクロージャーというのを見てからである.

久しぶりにセクハラをした患者さんがでて,懐かしい思い出が
よみがえった.

自分の印象では,
「セクハラできるようになったら退院は可能」
である.

彼らも無意識に,
「もう,ここも長いことお世話にはならない,最後に・・・」
と言う心理機転が働くのではないか?

昔は,セクハラを受けた卒業したてのナース,
学生実習の生徒さん
などには,
婦長さんが「あなたが隙をみせるからいけない」と指導していた.

違う.

絶対違う,

60代の丸いおばさん婦長がいくら隙をみせても,
患者は絶対に婦長さんに
セクハラはしない.
もちろん,
妙齢の素晴らしい婦長さんにも絶対しない.

なぜか?
一気に怒りに触れて退院になるからである.

要は,
セクハラはセックスの問題ではなく力関係(パワー)の問題であるから.

これは,映画「ディスクロージャー」の中のセリフである.

自分としては,退院に向けての話ができるので,
まったく気にはしていない.

もっと激しいのも経験したが,それは次回.
それらを見ての結論は,
レッドカードは出さないといけないときは出すべきである.
いざとなれば,警察に障害事件として報告すべきである.

  
  

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