席次にこだわる医師達


最近は,各地の基幹病院,地域支援病院が行っていることがある.

それは,地域連携推進懇親会? 名前は似たようなものだが,
要は開業医の先生,良く紹介したりされたりの病院の職員を呼んで,パーティーを開く.

ホテルや宴会場を借り切って,お互いにあいさつや雑談をしてもらう.

有名どころは,出席する開業医の先生の方からお金を取る.
それは,多くの開業医が,若いころはその病院で仕事をしていた.
あるいは,今も多くの患者を紹介してもらっているなどの理由がある.

開業医同士も実は,顔を合わせたことがないということも多い.

その手の会ではじめて,顔を知ることが大半.

弱小私立の病院は,費用はこちら持ちで,開業医の先生,
他の有名どころの病院の地域連携関係の医師,MSW,ナースに来てもらう.

ところで,問題は席順.
一昨年の席順で「なぜ,自分はこんなに下座なのか?」と怒ってきた医師がいたとのこと.

それで,今年は,完全にランダムにしてあった.
席次の説明にも上座,下座は設けていませんと明示してあった.

自分は,なんと,県医師会長のとなりであった.
まあ,その先生も若い時は高知県で働いたことがあったとのことで,
高知の女性はお酒が強いなど共通の話題で盛り上がった.

そこへ,良く紹介させてもらっている耳鼻科医の先生があいさつにきてくれて,
「なぜ,自分が全会場の前の端で真中なのか? 居心地が悪い」
と笑っていた.

人間とは,厄介な生き物.
下扱いされたら,怒る.
上扱い?されたら居心地が悪い.

自分の知る限り,どんな時でもフラットな人がほんとに偉い人.

誰がみても,圧倒的な実力,実績がある人は,
どこに座っても,全く平気.

そこへ,多くの人があいさつに行くから.

それは自他共に認められているから.

まあ,本人なりに努力して,そこそこの外からの評価で,
自分からの評価が,それにミスマッチして極めて高い人は,怒ることもあろう.

もちろん,自分自身は,どこに座ってもOK,隣がどなたでもOK.
実績も実力も平均以下?なので,気にする理由がない.

懇親会なら,懇親会の目的に応じて,多くの先生方と挨拶と軽いお話をする.

自分が日頃,多くの患者さんを紹介させていただいている立場なので,
「多くの患者さんを紹介させていただいています.」と頭を下げて回るのが
自分の与えられた役回りと心得ていたので,ぐるぐるまわった.

その分ホテルのコース料理はゆっくり食べられなかったが,
肉と魚とアイスクリームが食べられたので,
上等である.

食べたかったら,自分の金出して行くのがスジ.

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