今年最後の一週間で慢性硬膜下血腫を3例,
両側の人が1例あったので,
4個したことになる.
脳外科の手術は,研修医の人が最初にするのが,
慢性硬膜下血腫である.
また,時代の流れで,高齢者が増加したため,
慢性硬膜下血腫の手術もものすごく増加した.
年始めの手術もたしか,慢性硬膜下血腫であった.
最後も,慢性硬膜下血腫の手術で,
自分の今年の脳外科の手術は終了.
95才以上の手術例も,ザラにある.
微妙な工夫が全例に必要.
ドレーンを入れるだけのもの.
洗浄してドレーンを留置すするもの.
吸引,洗浄で,ドレーン留置しないもの.
一晩,管を留置したりしたら認知症の患者では
大変なリスクを背負う.
95才ぐらいになると頭蓋骨もものすごく
柔らかく,穿頭するときも注意しないと
硬膜ごと破れてしまう.
シャーベットみたいに柔らかい人もいる.
認知症の人も多いが,
慢性硬膜下血腫を手術したら
認知症が治るわけではない.
認知症みたいに見えるのが,
治ることはあるが,認知症とは
術前でも,区別は付く.
今後,考えていることは,
「抜糸,抜鉤をしないでも良いように,
中縫いのみ」に出来ないかと言うこと.
認知症の徘徊,暴力,不穏などは,環境が変わると
増悪する.
手術をして,翌日には退院出来れば,
それに超したことない.
抜糸不要,翌日退院などが今後の
目標になる気がする.
年末の,気ぜわしいときに,
疾患そのものよりは,別の社会的な
事を考えてあげないと行けないのは,
ホントに大変.