崩壊は瞬間ではなく連続
先日,出身大学の先生2名と話をした.
医療崩壊は,お膝元まで及んでいる.
医療崩壊とは,一般には医師不足になり,
残った医師がバーンアウト,さらに
厳しい勤務医の状況そして,
急患が受け入れられない.などがよく言われる.
それは,崩壊の最初の瞬間,初期段階の話であり,
医療の崩壊がそのような形で始まったと言うことである.
現在の状況,医師の過重労働,
僻地に赴任している単身赴任の医師の生活破綻,
そこから来る,家庭崩壊への道.それを乗り越えようとすると,
人格の崩壊が待っている.
これは子供の教育が大事な年齢層,特に,ちょうど家を購入したり
思春期の子供をもつ親としての年齢層に起きている.
多くの企業は,単身赴任手当てを出しているが,医師に対して,
出している病院は,聞いたことがない.
自分のいるところも,
「好きで来ているのだから,不必要」と事務の意見であった.
先日,なんとか赴任地から,
子供の運動会の日に帰ろうとしたが,当直明けで
さらに救急が着て,1時間の睡眠で次の日の夜中まで働き,
結局疲れて,運動会には間に合うように帰れなかった.
車で飛ばして2時間であるが,
起き上がれないほどに疲れては,無理である.
あまりに気持ちがささくれ
立つので,次の週も意欲がでない.
家庭崩壊,人格崩壊,意欲の崩壊.
安定剤を飲んで,解決する問題ではない.