ここは大阪と思わないでください

何でもありの大阪

自分は、前任地の病院がいわゆる乗っ取りにあい、
人事異動で大阪の病院で2年11ヶ月働いた。
そこは強烈で、人生観が変わったことと、
臨床でも経験値を上げさせていただいたことで、思い出深い。

まず、そこの病院に初めて挨拶に行った時、
事務長さんの言葉
「ここは昔は暴力団と工場の町でした。」。
「はあ・・・」今は?

新しい住居は? 
近くにしますか?それとも、離れたところにしますか?
2ヶ月間オーバーラップして働く前任者の医師のアドバイス
「夜中に病院の周辺を歩いていると、
殴られて金品をとられることになるぞ」であった。

最初からすごすぎる。
医局に行くと多くの科の医師がいたが、
皆良い先生ばかりであった。
そして口々に
「大阪は、よいところもいっぱいあります。
ここを大阪と思わないでください」であった。

カルテをみても、「ボコボコにされた」という言葉が幾つもある。
車を道の横のほうに止めたら、
その前の建物から出てきた若い者たちに
ボコボコにされて救急搬送されたなど。

その後、オヤジ狩りのターゲットとして、
鉄パイプで殴られた頭蓋骨陥没骨折も
2例緊急手術させていただいた。

それが、臨床医としての
ホップ、ステップ、ジャンプのホップの段階であろうと
今はわかる。
大阪はほんとにネタに困らないところであった。

彼らの口癖は「下には下がある。」であった。

続く

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