脳ドックでいつも説明する.
50歳までは,肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症などがいくらあっても
脳MRIではほとんど異常はでない.
1)もともと血圧200以上の人で脳出血できた52歳男性も死亡.
2)煙草40本,40年間の人も脳出血,56歳,飲酒して入浴後発症.
飲酒でいえば,
ヤスシ,キヨシの漫才で有名であった,やっサンは,51歳で死亡.
慢性アルコール中毒で,若い時から飲み続けた人の平均寿命は51.2歳
と書いてあった.
3)高血圧に関しては,「人類は55歳になれば血圧が上がる生き物」
との論文もでた.
自分の印象では,50歳までは,無茶してもノーケアでも生きて行ける.
そこから,急激に代謝系が変わり,死亡率が上がってくる.
要は,身体が耐えられなくなる.
若い時の暴飲暴食は次の日には体重は戻っていた.
50歳以上の人がそうすると,数日は体重が戻らない.
カロリーを使う筋肉が減って,蓄積する脂肪細胞が増えているから.
そんな,こんなで,
「50歳で死んでもよいなら,好きにどうぞ」
「問題は,ぽっくり行かずに植物状態で何年も生きる人のほうが多いこと」
と説明している.
自分も51歳を目の前にして,身体の変化がいくつも見えてきたので,
その話をするとさらに,皆納得してくれる.
患者さんとともに老いる.
「共老」なら共感をよびそうな,そんなお話.