「なんで(こんな)田舎(の病院)に逃げたんですか?」 自分も考えました.

自分も少し考えた.結果として,田舎に逃げたと患者さんから解釈される状況について,


逃げてよかった理由.仕事に関して

1)複雑怪奇な病態の患者は格段に減少.
  病態だけでいえば,今の患者群は,自分の知識量からしたら,車で言えばニュートラルにして,アイドリングのまま,スーッと流しているような感じ.ほんとに楽.
2)予定外の仕事が格段に減少.
  この日はアパートに.次の日は70km離れた自宅にという人に,あまり用時は言ってこない.物理的に無理である.
3)病院のイベントにとにかく,なんでも呼び出されていたが,それも減少.
  これも,同じ理由からであろう.今日はその土地にいない人に用時は来ない.
  小学生に「脳の話」をしたりとか,今思えば,忙しい中,よくそれだけやってきたと思う.
4)自宅と職場が70km離れており,自宅に帰って,近くに買い物,駅前で食事などして も,患者さんに会わない.全く別の「街」「市」なので,お気楽.開放感が全く違う.
自分の街という感じ.地元の人と接するのも楽.今までは,近くのあそこの病院の先生と判明すると,たいていの話が,「病気」関係の話になってしまっていた.医者として地域住民?と接しないといけなかった.それ以外の選択肢がないとつらくなる.
5)当直でも,救急車の数が半分以下に減ったこと.
  以前の病院の当直では夜中に5台ぐらいは普通.そこへウォークインがどんどん入ってくる.それが今は22時過ぎたら,ウォークインはほぼゼロ.皆さん,夜はおとなしく寝てくれている.救急車の台数も以前より4割減.特に夜は少ない.当直室でシャワーあびて,うまくすれば髪の毛も洗えるのは,ほんとにうれしい.次の日に「加齢臭」がにおわないだけでも,
前向きに仕事ができる.

5)表面上の手取りが上昇.
     町中の病院から,田舎?の病院に移ったので,給料は交通費なども含めて上がる.実際の高速道路代,最初のアパートへのベッド,コンピューター代.さらに毎月のネット代,電気,水道,ガス代など出費も増えた.しかし税金を引かれた後の,毎月の手取りが○○万円も増えるとは思いもよらなかったこと.毎月の自分の生活関係の出費は3万円増えたと計算している.仕事は3割減って,給料は3割増えたことになる.
時間あたりの給料は,1/0.7 ×1.3=1.8倍増えたことになる.
以前の病院の他の医師は自分より仕事をしていなかったので,以前の病院の給料で十分満足してもらわないとだめであろう.それでも,時間給は自分の1.2-1.4倍は取っていたことになる.働く量が違っていた.
 自分が馬鹿みたいに働き過ぎていたのであろう.問題は,週に何回も片道70kmを走るための車関係の費用であろう.
  

逃げてよかった理由.趣味に関して

自分の趣味ができる場所に近い.
1)フライフィッシング
  これしかない.
  フライフィッシングは,町中では無理です.
  自分は一時,車で2時間飛ばして2時間やって,また2時間飛ばして帰宅と言う生活.
  その2時間で10cmのアマゴが1匹という時代があり,
  もう,この状況では,この趣味は辞めようと思っていました.

 
  それが,高知県の仁淀川での冬期釣り場,
  さらには,鳥取のキャンプ+その人達の情報網

さらには,その前の年の△△ダムでの大きなニセギンケアマゴの発見などで,
息を吹き返しました.
そのダムのバックウォーターの上流5kmぐらいにある病院が
自分の今の病院.
そして,一昨年,その前年は知床半島までサーモンを釣りにいきましたが,
自分の今のアパートから60kmも行けば,養殖場から逃げたサーモンがフライで釣れる.

もう,北海道も行かなくて済む.

今年は,ポイントを覚えるだけで,あまりつれなかったが,
まだまだチャンスはある.

自分は大学4年生の時からフライフィッシングを始めたので,
自分の人生そのもののような印象.
まあ,自分はリゾート地で働いているようなもの.

しかも,忙しくない.代休,有給を取るように言われる.
今まで,こんな「天国に近い病院」は初めてである.

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