崩壊しているのは何ですか?

今年は、ほかの用事があって
出席はできなかった。

昨年、自分の場所の医療崩壊状況に関してのお話を、
地域の同門会で発表した。

そして、
「都会の人間が地図の上だけで考えて、
近いからかかりつけ医にかかりましょうなどというのは、
間違い。地方では、隣町に行くのも、
まず一旦中心地にでて、
そして乗り換えて隣町へいくことはざらである。
その間に大きな山があっても、
地図上の直線距離では近いように見えることは多い。
ましてや平坦な土地なら、
車で行けばすぐだろうと思うのは無理はない。
しかし、高齢者ばかりとなった地域の足はバスであり、
バスは不便な土地同士を結ぶことはない。
それぞれの場所から中心地までを結ぶ。

そうなれば、中心地に医療資源は集中する。

それでも移動は大変である。
「膝が痛い」「目が悪い」「血圧が高い」などを
一遍にみてくれるかかりつけ医がそこら中にいるはずがない。

その結果、「かかりつけは医療センター」となる高齢者は多い。
地方ではそのようにならざるをえない。
地域にひとつしかない救命救急センターや医療センターを、
開業医の集まったメディカルモールのように
解釈している高齢者は大勢いる。
それはある意味自然であり、理解できる。

しかし、医療センターなるものを作る側には、
そのような意図はない。
高度医療に特化して、重症に対応しようとしている。
まあ、そんな内容の話で、
個人的に時間外が180時間で推移していることも話をした。

その会合のあと、一次会から二次会へ。
町の飲み屋街は夜中まで人でいっぱい。
そのときは7月であった。

「若い女性も、いっぱい、
こんな時間まで歩いていて、
崩壊しているようには見えない」と教授の意見。
南国の夜は長い。皆外で飲み歩く。
自分が話をしたのは「医療崩壊」についてであって、
「飲み屋街の崩壊」の話ではありません。

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